虐殺器官とメタルギア
大好きな作品の一つです。今では様々な形でメディア化されていますが、伊藤計劃さんの作品群の中でぼくが初めて購入し、その日の内に読み終わったのは虐殺器官でした。
罪と罰、生と死、天国と地獄、そして言語と文化。独自の世界観に魅せられて気が付けば読み終わってしまう。伊藤さんはゲーム、メタルギアソリッドに多くの影響を受けてきた作家さんの一人です。伊藤さんはメタルギアソリッドの生みの親、小島秀夫さんと交流があり、お互いがお互いに影響を受けあい高め合っていったからこそ、沢山の素敵な作品が生まれたのではないでしょうか。
ぼく自身がメタルが好きだったので初めて読んだ時は何の違和感も抵抗もなくこの作品を受け入れる事が出来ました。
残念ながら伊藤さんは亡くなってしまいましたが、その遺伝子《ジーン》も文化的遺伝子《ミーム》も時代《シーン》を超えて受け継がれていき、伊藤さんの作品群に散りばめられた意志《センス》を、SFを書いていきたいと思っている人間として後世に伝えていきたいと思います。
おこがましいとも思いますが、それでも、だからこそ、と色々思うのです。
ユニバーサルソルジャーの暴力的なメッセージ
一般的な見方をするとターミネーターの陰に隠れながらもファンが多いのがユニソルの特徴だと思います。
何と言っても若かりしジャンクロードヴァンダムとドルフラングレンのガチンコ勝負がガッツリ観れるアクション映画と言えばユニソルです!!
アクションとしてのユニソルは爽快です。しかしユニソルの本質はSFである事だと思います。
以降少しネタバレになりますが
この映画冒頭でころっと二大スターが死にます。
そして数分後ヌルッと蘇ります。(映画内では25年の月日が流れます)
死人同士が今度は闘うわけです。戦争の中にしか生を見出せなかった男達の命が他人の手によって弄ばれた末の末路を描く名作です。
この作品から学んだ事は死者を蘇らせてはいけないと言う事ですね。
少女漫画、彼氏彼女の事情について
小さい頃は漫画が大好きでした。
近所のお兄さん、お姉さん達が読み終えた漫画を貰ったり、借りたりして何でも読んだのを覚えています。
その中でも一番好きだったのは彼氏彼女の事情です。
あの物語に出てくる少年少女は何処か欠けていて、当時の僕にはそれが逆に美しく見えました。
読んだ事のある方なら分かると思いますが、所々に出てくる表現が小説のような作りになってます。緻密に織り交ぜられた言葉が僕の中で今もいき続けています。
読んだ事ない方、漫画が苦手な方はアニメ化もしているのでそちらから入ってみても良いかもしれません